病気のおかね

FP直伝!保険を賢く見直すためのポイント

医療保険は、医学の進歩や医療制度の改正などによって、保障の対象や求められる保障額が変化していくもの。実際、時代のニーズに合った商品が続々と発売されています。もし、保障の内容も把握しないままに加入し続けている医療保険があるのなら、適切な保険料でいざというときに自分に合った保障を受けるためにも、ぜひ保障内容を確認し、必要に応じて見直しをしておくべきです。その際のポイントをお伝えします。

結婚、子育て、老後……、ライフステージに応じて保険を見直そう

あなたは、現在加入している医療保険について、保障内容や保険金額をしっかり吟味したうえで、自分のニーズに最適のものと考えて加入したでしょうか? もしそうでなければ、いざというときに、保険でカバーできない領域が生じたり、保障金額が不足したりする事態が起こり得ます。

また、ライフステージの推移によって、家族の構成や年齢などが変化するとともに、医療保険に対するニーズも変わらざるを得ません。例えば、結婚して子どもが生まれたら、自分ばかりでなく、家族の生活にも十分な備えが必要です。年齢を重ねれば、がんや心疾患、脳血管系疾患などのリスクが高まるため、がん保険に加入したり、先進医療への保障が充実した特約を医療保険に付加したりするなどの備えも必要でしょう。つまり、加入した時点では自分にとって最適だった医療保険も、時間が経過した今もなお最適であるとは限らないのです。

だからこそ、特に自分が心配なリスクや、現在加入している保険ではカバーできない領域にしっかり備えるためにも、保険の見直しは欠かせません。

まずチェックすべきは、保障内容が自分に合っているかどうか

医療保険を見直す際に最も重要なポイントは、「保障内容が自分に合っているかどうか」です。ライフステージのさまざまな段階で必要な保障額は変わってきます。独身のときには十分だと感じられていた入院給付金も、結婚して子どもが生まれた後では少々心許なく思うこともあるでしょう。世帯主が病気になり、在宅で治療に専念するために仕事を退職・休職しなくてはならず収入が減ってしまうケースもあるため、病気で働けない状態になった場合をイメージして保険に加入することをおおすすめします。

さらに、自身のライフステージとは別に、医療の進歩や社会の変化もふまえながら、保障内容が自分に合っているかどうかを検討することも大切です。

一例として、近年では病院への入院期間が短くなりつつある現状があります。公益社団法人全日本病院協会のデータによれば、2016年7~9月の在院日数の平均値は、胃の悪性新生物16.8日、結腸の悪性新生物12.5日、直腸の悪性新生物12.8日、気管支及び肺の悪性新生物14.7日、乳房の悪性新生物11.9日。従来は長い入院が必要だと考えられていたがんでも、入院期間は軒並み20日を切っており、治療の比重が入院から通院へとシフトしていることが読み取れます。

(参考)公益社団法人 全日本病院協会「医療の質の評価・公表等推進事業」

こうした医療状況の変化に着目すれば、短期入院にも対応する保険や、通院を保障する特約、働けない時の治療費と生活費をサポートするような、就業不能状態を保障する特約などが、新たなニーズに合った保障を確保する選択肢となり得るのです。

手厚い保障でも、大きすぎる負担には要注意。保険料の最適化を!

保険料の支払い方法には、一括払い、年払い、月払いなどがあります。もっとも、大半の人は、月払いで支払っているのではないでしょうか。もちろん保険の保障は手厚いに越したことはありませんが、内容が充実するにつれ、月ごとに支払う保険料の負担は大きくなっていきます。医療保険ばかりでなく、生命保険や学資保険などにも加入していれば、その負担はさらに増大するでしょう。

いくら内容が手厚くても、保険で給付金を受け取るためにはさまざまな条件を満たす必要があることをふまえると、すべてのリスクへの備えを保険に頼り切るのは賢い選択とはいえません。無条件かつ用途が限られない現金は、やはりいざというときに頼りになるもの。リスクへの備えは、貯蓄と保険でバランスよく行うべきです。たとえ保障内容に満足していても、保険料の家計への負担が大きすぎれば、理想的なバランスからはほど遠くなってしまいます。

もし負担が大きいと感じられるときには、保障額や特約の見直しを行い、保険料の負担の少ない保険に入り直したりするなどして「医療保険の最適化」に努めましょう。

自分のニーズに応えてくれる医療保険・がん保険を

このように、保険を見直す際には、今、そして将来の自分のニーズに合っているか、必要な特約が付加できるか、保険料の負担は適当か……などの点に留意するのがポイントです。 それと同時に、医療保険は自分が健康なうちでないと加入できなかったり、契約内容が不利になることもあること、年齢を重ねるほど保険料が高くなってしまうことなども、念頭に置いておきましょう。

医療保険にもトレンドがあり、時代や社会状況の影響を受けながら、日々変化しています。そうしたこともふまえつつ、自分のニーズに合った医療保険、あるいはがん保険を選びたいですね。

監修:松浦 建二
(All About「医療保険」ガイド)
ファイナンシャルプランナー(CFP認定者・1級FP技能士)、青山学院大学非常勤講師、All About「医療保険」ガイド

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