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資産運用は、何から始めればいい?

資産運用と聞くと、株、為替、投資信託、FX、不動産投資などを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、本来の意味での資産運用とは、自分の保有する資産を、長い時間をかけて貯蓄または投資していくことで、できるだけ効率的に、安全に殖やしていくものです。その始め方のポイントを紹介しましょう。

明確な目標を立てることで、自分に合った資産運用ができる

長期的な資産形成を目指すにはまず、将来どうしたいのかという「目標」を立てることが必要です。例えば、「○○には1,000万円必要」「マンションを購入したい」といった目的でもかまいませんが、そこに「いつまでに」という期限を設けましょう。そのうえで、期限までに必要なお金と、今持っているお金の差額分を殖やすことを目指します。ちなみに、給与などの収入と、生活費などの支出、子どもの教育費やいざというときのために備えておくお金などとの差額が、貯蓄にあてられるお金です。

何年後にいくら必要なのかと、毎月どのくらいの金額を貯められるかをふまえたうえで、足りない分を資産運用で生み出すことを考えましょう。おおよその足りない金額と運用する期間がわかれば、必要な利回りを計算できるので、自身のライフスタイルや受け入れられるリスク(リスク許容度)に適した商品を選ぶこともできるでしょう。

あまりリスクを取りたくないのなら、保険、先進国債券などが選択肢に

目標とする金額に対して必要な利回りがあまりに大きいときは要注意です。金融商品は原則的に、リスクとリターンの大きさが比例します。大きなリターンを求めようとすれば、そのぶんリスクも大きくなります。資産運用の目的は人それぞれですが、長い時間をかけてできるだけ安全に殖やす運用を目指すのなら、あまりに大きなリスクを引き受けることは避けるべきでしょう。

できるだけ安全に殖やす運用を目指すのであれば、まずは比較的リスクが小さいとされる資産での運用を考えるのがいいかもしれません。例えば、貯蓄型保険や先進国債券などが選択肢になりそうです。このうち、学資保険や終身保険、年金保険などに代表される貯蓄型保険とは、生命保険の機能に加え、満期を迎えたり解約をしたりした場合にお金を受け取れるという貯蓄性を備えた保険です。

これに対し、発行体、発行通貨、発行市場のいずれかが海外の先進国、もしくは先進国通貨である先進国債券は、選択する債券にもよりますが、金利水準が極めて低い日本の国債に比べれば、多少なりとも高い利回りを期待できます。ただし、どこの金融機関ででも購入できるわけではなく、購入するにはある程度まとまった資金が必要です。日本円で購入する場合には、購入時や解約時、償還時に、円から外貨、外貨から円に両替するための為替手数料がかかります。また、為替変動リスクに加えて、保有期間中の価格変動リスクや金利変動リスクについても考慮する必要があります。そのため、どちらかといえば、投資に慣れた人や、まとまった余裕資金がある人に向いているといえるでしょう(先進国債券に投資するのなら、少額から購入できる先進国債券で運用される投資信託という選択肢も考えられます)。

分散投資でリスクを低減!少額からでも始められる投資信託

「たまごはひとつのカゴに盛るな」という投資格言をご存じでしょうか? これは、たまごをひとつのカゴに盛らなければ、どれかひとつのカゴを落としても、他のカゴは影響を受けないという、資産運用の教訓を言い表したものです。ここからもわかるように、資産運用では、ひとつの資産や金融商品にお金を集中させずに複数の資産に分けて運用する、分散投資を考える必要があります。

分散投資をする際に、検討したいのが投資信託を利用することです。投資信託は、多くの投資家の資金をひとつにまとめて運用のプロが投資し、運用成果を投資家に配分する金融商品です。金融機関によっても異なりますが、1万円など少額から始められ、プロが専門的な知識や手法に基づいて運用してくれるなど、資産運用の初心者に向く面も少なくありません。

投資対象も、国内外の株式や債券のほか、不動産、コモディティ(鉱物資源やエネルギー、農作物など)というようにバラエティに富んでいます。そのため、投資対象の異なる投資信託を複数保有すれば、値動きが異なる資産への分散投資が可能です。さらに、1本の投資信託で複数の資産に分散投資する「バランス型ファンド」と呼ばれる商品もあります。

資産運用の初心者にも活用しやすい投資信託のひとつが、「インデックス・ファンド」と呼ばれる商品です。これは、日経平均株価やTOPIX(トピックス)など、ニュースや新聞などで見聞きする機会も多い「インデックス」という「市場の平均」への連動を目指す投資信託です。目指すものが「市場の平均」への連動ですから、大きなリターンは期待しにくい反面、個別銘柄への株式投資などに比べると相対的に価格変動リスクが低いともいえるでしょう。

前出の「バランス型ファンド」は、複数の投資対象に分散投資することでリスクの低減効果が期待できることに加え、資産配分固定型のファンドの場合にはリバランスをしてくれ、資産配分を一定に保てるというメリットもあります。ただし、保有期間中かかり続ける信託報酬などのコストが高すぎるものは、運用期間が長期にわたるほど収益に影響するので、避けた方がよいでしょう。

なお、今回ご紹介した金融商品は比較的初心者向けとされるものですが、いずれもリスクは伴います。運用の結果は自分自身で負うことになるため、投資についてしっかりと学び、正しい知識と情報の収集を心がけるようにしましょう。

目標をかなえるための「ポートフォリオ」を作成しよう

資産運用においてリスク管理は非常に重要ですが、リスクに気を取られるあまり、当初の目的がかなえられなくなっては元も子もありません。そこで考えたいのが、「ポートフォリオ」を作成することです。

ポートフォリオとは、具体的な運用商品の組み合わせのこと。ポートフォリオを作成する上でベースとなるのは、期限までに目標金額を達成するのに必要な利回りです。低い利回りで目標金額に届くのであれば、ローリスク・ローリターンで運用すればよいでしょう。その際には、より安全性の高い商品を中心に、ポートフォリオを作成します。

しかし、期限内に目標を達成するのが難しそうなときには、ある程度のリスクを覚悟して、運用商品の一部にリターンの高い商品を組み入れることも視野に入れる必要があります。目標の達成に必要な利回りを実現するための資産配分(どの金融商品や投資対象にどのくらいの資産を割りふるか)には、さまざまなパターンが考えられます。自分で判断するのが難しいのであれば、ファイナンシャルプランナーなどのアドバイスを受けながら、ポートフォリオを作成する方法もあります。また、資産運用を開始してからも、適宜必要に応じて見直しを行うことも検討したいものです。

監修:大山 弘子
(All About「新興国投資・ETF」ガイド)
「わかりやすく、取っつきやすい」を意識した資産運用や投資、金融商品に関連する記事の執筆、書籍などの企画・構成を行っている。

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キーワード:資産運用 お金