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不調に負けない体づくりは、基礎代謝のアップから!<運動編>

毎日を健康に過ごすうえで大切なのが、基礎代謝の高い体を維持すること。そのために重要な役割を果たすのが筋肉です。しかし、何もしなければ、筋肉は加齢とともにどんどん衰えてしまいます。それを防ぐには、日ごろから筋肉を増やすことを心がけなければなりません。筋肉は何歳からでも増やすことができますので、将来に向けて「筋肉貯金」を始めましょう!

基礎代謝と筋肉の量は関係している

呼吸をする、各種の臓器を動かす、体温を保つ……など、じっと安静にしているときでも使われる必要最小限のエネルギーが「基礎代謝(BM=basal metabolism)」です。

体の中でも手や足などの骨格筋、心臓、脳が特にエネルギーを多く使う部位で、それぞれが全エネルギーの約2割ずつを消費しているといわれています。つまり、それだけのエネルギーを消費する筋肉が少なければ、その分、全体の基礎代謝も下がってしまうのです。筋肉が少ないほど基礎代謝が下がるということは、逆にいえば、筋肉が増えると基礎代謝は上がります。

一般的に、基礎代謝が高い人は、エネルギーの消費が活発なため、食べても太りにくく、余分なものを排出しやすい体の持ち主です。一方、基礎代謝が低い人は、太りやすく、余分なものをため込みやすい体の持ち主といえるでしょう。体温が低い、むくみがある、汗をかきにくいなどの傾向は、基礎代謝が低い人に多く見られます。運動不足で太っている人は、筋肉量が少なく、基礎代謝が低下しているのです。

筋肉は何歳からでも増やせる。今から「筋肉貯金」を始めよう

運動機能や基礎代謝の維持に不可欠にもかかわらず、何も対策をしなければ筋肉量は10代半ばから減り始め、30歳ぐらいからは1年間に1%の割合で減っていき、計算上では80歳のときには20歳~30歳時の約半分となってしまいます。

高齢時に筋肉量が減り、基礎代謝が低いと、肥満を招きやすくなります。ただでさえ、筋肉量が減っているところに、肥満が加われば、骨や関節への負担が増し、腰痛やひざの痛みなどの関節障害を引き起こしかねません。転倒などによって強い力がかかった場合には、骨折の恐れもあるでしょう。

また、肥満との密接な関係がよく知られているのが、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。こうした生活習慣病が悪化すると、血管の健康を損ない、動脈硬化につながって、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気の原因にもなります。さらに、肥満は、大腸がんや前立腺がん、乳がんなど、さまざまながんのリスクを高めることも指摘されています。つまり、寝たきりや生活習慣病、三大疾病を防ぎ、「健康寿命」を長らえるためにも、筋肉量を減らさず、高い基礎代謝を保つことが大切なのです。

そこで、今すぐにでも始めたいのが、あらかじめ筋肉を増やしておく、いわば「筋肉貯金」です。ご存じない方もいるかもしれませんが、筋肉は何歳からでも増やすことができます。最近の研究では、90歳を超えた高齢者であっても、筋肉を増やせることがわかっています。重要な役割を果たすのは、食事、睡眠、運動です。適切な食事、睡眠に加え、こつこつとトレーニングを積み重ねるなどして、年齢・性別を問わず、筋肉を増やすことを心がけましょう。

自宅でセルフチェックしてみよう!あなたの現時点での筋力は?

すでに定期的にトレーニングを行っている人を別にすれば、今すぐに始めた方がよい筋力トレーニング。実際に筋力トレーニングに取り組む前に、まずは自分の筋力を簡単な方法でチェックしてみましょう。下記の6つの運動ができるかどうか、試してみてください。

※転倒等で怪我をしないよう注意して行って下さい。

●いす座りまっすぐ立ち
前を向いていすに腰掛け、背筋を伸ばしたまま、すっと立ち上がる。どこにもつかまらず、体が左右、斜めなどに揺れずに立てればOK。

●あおむけ上体ゆっくり倒し
体育座りの姿勢から、腕は軽くひざの前に添え、あごを引いて、背中を丸めながら背骨を下から順に床につけていくイメージで、上体をゆっくり後ろに倒します。肩甲骨の辺りまでスムーズに倒せればOK。

●片足靴下履き
立ったまま、片足立ちになって靴下を履く。途中で靴下を履く方の足が床に着くことなく、最後まで履ければOK。

●腕立て伏せ
あごが床に着きそうになるくらいの深さを心がけ、腕立て伏せをする。結果的にあごが床に着かなくても、10回できればOK。

●片足バランス
直立した姿勢で両手を腰につけた状態から、片足を90度に引き上げ、20秒間静止。反対側も同様に行う。足が90度曲げられ、体がぐらぐら揺れることなく、軸足の位置がずれなければOK。

●飛行機片足バランス
「片足バランス」ができた人は、次のステップへ。片足を上げたままの状態から、後ろに脚をまっすぐに伸ばし、10秒間停止。反対側も同様に行う。脚をまっすぐ後ろに伸ばせて、脚を上げた際に骨盤と床が並行になり、姿勢を10秒間キープできればOK。

「OK」の項目の数が…
・0~1個=「筋肉枯渇」タイプ
筋力がひどく衰えていることから、筋肉量の減少と基礎代謝の低下が予想されます。食事、睡眠、運動など、ライフスタイルを根本から見直し、すぐに対策を立てましょう。
・2~3個=「筋肉不足」タイプ
日常生活に大きな支障はないかもしれませんが、筋力低下の傾向は明らかです。さらなる筋肉量の減少、基礎代謝の低下を招かないためにも、食事や筋力トレーニングで対策を。
・4~5個=「筋肉維持」タイプ
現段階では平均以上の筋力を示しており、筋肉量、基礎代謝についてもおおむね問題はなさそうです。ただし、油断は禁物。今のうちから「筋肉貯金」を始めておきましょう。
・6個の人=「筋肉充実」タイプ
必要十分な筋肉を備え、筋肉量、基礎代謝ともに良好で、普段から健康に対して高い意識を持っていることがうかがえます。これからも、現在のライフスタイルを維持してください。

効果的に筋肉をつけて基礎代謝アップ!お手軽エクササイズ

「筋肉枯渇」タイプや「筋肉不足」タイプの人はもちろん、「筋肉維持」タイプの人も、より健康に過ごすためには、基礎代謝アップにつながる「筋肉貯金」が欠かせません。そこで、自宅やオフィスで取り組めて、効果的に「筋肉貯金」ができる、お手軽なエクササイズをご紹介します。下記のポイントを参考に動画をご覧いただき、自分に合うものを選んで、日々の生活に取り入れましょう。

※運動中に痛みや不快感などを覚えた場合はすぐに中止して下さい。

1.背中引き締め&体幹・腸腰筋(ちょうようきん)アップエクササイズ

動作のポイント:頭や腰を持ち上げようとするのではなく、腕は胸の辺りや肩甲骨から、脚は腰やお腹の体幹の辺りから、前後に伸ばすイメージで。つま先もまっすぐ後ろに伸ばす。
回数:3種類の動作を3秒ずつで1セットとし、3セット行う。
効果:背中、ヒップ、太ももの裏側の筋肉、腹部や太もも内部の深層筋などの筋力アップ

2.ヒップ、太もも、お腹引き締めエクササイズ

動作のポイント:両足の幅の目安はにごりこぶし2つ。ゆっくりと息を吸いながら、ヒップを床から離し、ひざから肩まで斜め一直線になる位置でキープ。目線は、斜め前にむけ、首の後ろを伸ばす。ゆっくり背骨を床に戻し、ヒップから戻らないように体幹を使いながら、体を床に戻す。動作中は、ひざが開きすぎないように注意。ゆっくり5カウント数えながらヒップを持ち上げ、5カウントを数えながら体を床に戻す。
回数:8回1セット。慣れてきたら、2セットに増やす。
効果:ヒップ、太もも、お腹の筋肉の筋力アップ

3.全身筋力アップエクササイズ

動作のポイント:両腕を肩の高さに伸ばし、手首の真下に足首がくる位置を目安に足幅を広げる。大きく息を吸いながら、背骨を伸ばし、吐く息とともに右ひざを軽く曲げ、左手で右つま先をタッチ。右手は天井方向に伸ばし、目線は指先に向ける。動作中は、背骨が伸びるようにタッチする位置を調整し、背中が丸まらないように注意。反対側も同様に動作。
回数:左右4回ずつ合計8回で1セット。
効果:二の腕の筋肉の筋力アップと引き締め、ヒップや太ももの筋肉などの筋力アップとストレッチ、僧帽筋への刺激による代謝アップ

4.ひざ肉・ふくらはぎ・お腹引き締めエクササイズ

動作のポイント:いすに浅めに座り、ドローイング(吐く息でお腹を腰に引き寄せる)しながら、姿勢を整える。脚を前に伸ばし、かかとを押し出す→つま先を伸ばす動きをゆっくり繰り返す。腰骨の真上に肩、肩の真上の耳が位置していることが、正しい姿勢の目安になる。
回数:左右それぞれ8回ずつで1セット
効果:ひざの周囲、ふくらはぎ、お腹の筋肉の筋力アップと引き締め

5.ウエスト・背中引き締めエクササイズ

動作のポイント:いすに浅めに座り、右脚を左脚の上に乗せる。左手を右脚外側につけ、右手はいすの背につける。大きく息を吸って背骨を伸ばし、息を吐きながら上半身を右側にねじる。10呼吸ポーズをキープ。左右を変えて、同様に行う。動作のポイントは、背中が丸まったり、肩が上がったりしないように注意しながら、ゆっくり吐く息とともにねじりを深めること。吐く息を長くし、肩の力を緩め、ねじる感覚を味わいながらポーズを深める。
回数:左右それぞれ、ねじった後に10呼吸分で1セット。
効果:腰周り、背中などの筋肉の筋力アップと引き締め

6.二の腕引き締め&姿勢がよくなるエクササイズ

動作のポイント:背中側でペットボトルを両手でつかむ。肩に痛みを感じる人は、持つ幅を広く取れるように、タオルなどで実践してもOK。ゆっくり腕を腰の位置から引き上げる。腕を上げる高さは、姿勢が崩れない位置を目安に。背すじを伸ばして、胸をしっかりと開き、肩甲骨がぎゅっと締まり、腕の筋肉に刺激を感じられるように行う。
回数:8回1セット。
効果:二の腕の筋肉の筋力アップと引き締め、背筋、胸筋などの筋力アップ、僧帽筋への刺激と姿勢の矯正による代謝アップ

7.基礎代謝アップウォーキング

動作のポイント:吐く息とともにドローイング。目線を斜め前に向け、あごを軽く引き、くるぶし→ひざ横→腰骨→肩→耳のラインが一直線になるように姿勢を整える。お腹から大きく脚を前に踏み出すイメージで、歩幅を広く取る。右の肩を内側にねじる、左の肩を外側にねじる動作をゆっくり繰り返しながら、腕全体の筋肉を刺激する。
回数:ウォーキングに合わせて、任意で。
効果:下半身、二の腕、肩甲骨の周囲などの筋肉の筋力アップ、僧帽筋への刺激による代謝アップ

監修:森 和世
(All About「エクササイズ」ガイド)
10キロ太った体を半年で戻した経験を元に綺麗に痩せるエクササイズを多数考案。フリーのヨガインストラクター・エクササイズディレクターとして活躍。

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