未来のおかね

初めての一人暮らしで必要なお金は?

初めての一人暮らし、お金はいくらぐらいかかるのでしょう? 敷金礼金、引越し代、生活必需品の購入……そして毎月の生活費。東京で一人暮らしを始める社会人をイメージして、その費用をシミュレーションしてみました。

条件にもよるが、一人暮らしの初期費用は約50万円!

まず最も多くかかるのが、部屋を借りるために必要なお金です。地域によっても異なりますが、敷金・礼金合計で1~2カ月分、仲介手数料1カ月分、前払い家賃1カ月分として、合計3~4カ月分は必要と考えておきましょう。

ここでは、東京都内のワンルームマンション(家賃7万3000円)を借りるとしてシミュレーションしてみましょう。家賃7万3000円(ほか、共用電気料や水道料、浄化槽の保守点検費用などに充てられる管理費2,000円)に、その他火災保険料や鍵の交換費を加えると、次のような金額になります。

次は、引っ越しにかかるお金です。引っ越しにかかるお金は、その方法によって大きく異なります。家族や友人に手伝ってもらい引っ越したときはレンタカー代程度で済みますが、引越会社に依頼すると、荷物の量や距離もよるものの、3~7万円程度はかかります。

ここでは、初めての一人暮らしということで、荷物もあまり多くなく、また隣接した他県から軽貨物運送会社を利用した引っ越しとして考えます。軽貨物運送会社は引越会社よりも料金が安いので、一人暮らしには魅力です。正確な引越料金は距離や荷物量などによりますが、目安として、作業時間2時間以内・走行距離20Km以内の場合、13,500円(車1台、ドライバー1名)です。

家具や家電、キッチン用品などの生活必需品は、最初から全部新品でそろえようとするのは大変。生活のイメージがつかめる前に買ったものは失敗につながることもあるため、これまで使っていたものを持ってきたり、友人や家族から譲ってもらったりするのもおすすめです。ここでは、基本的なシングル向け家電5点(冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、掃除機、洗濯機)とカーテン、照明器具、食器等の雑貨を新品で購入すると考えたときの平均的な費用を紹介しましょう。

さて、ここまでシミュレーションしたお金の合計は、下記の通りです。

地域や部屋の家賃等によって大きく変わりますが、初めての一人暮らしをスタートするときには、最低でも30万円、平均で50万円程度は用意しておく必要がありそうです。なお、一人暮らしを始めてから、その後お給料が出るまでの生活のお金も必要となります。部屋の契約や引っ越しだけですべて使い切ってしまわないよう、ある程度余力を残しておきましょう。

一人暮らしの社会人、毎月の生活費はいくらかかる?

一人暮らしでは、家族と一緒に暮らしていたときと比べてお金の使いみちが大きく変わります。初めての一人暮らしでお金の動きがよくわからないから不安、と思う人もいるかもしれません。ここでは、社会人の一人暮らしの1カ月間の家計簿をご紹介しましょう。

最初に理解しておきたいのが、家計には固定費と変動費があるということです。家賃や水道光熱費、定額のインターネット接続料など、毎月ほぼ金額が変わらずに出ていくお金を固定費、そして食費や交際費、医療費、携帯電話代など、その月ごとで金額が変わるお金を変動費として考えます。水道光熱費は本来、使用量で変動するものですが、昼間職場で過ごす時間が長い一人暮らしの場合、季節や節約によってそれほど大きな差が出ないため、ここでは固定費に含みます。

厚生労働省『平成28年度賃金構造基本統計調査結果(初任給)』によると、大卒の初任給の平均は20万3,400円です。この金額は社会保険料や所得税等を含む総支給額なので、実際に自分が受け取る手取額は少なくなります。企業によっては住居等の手当や残業代などで収入が増えることがある一方、積み立てなどを行っている場合はその天引きも考慮する必要があります。

初任給の平均から実際の手取額を計算しています。社会保険料、所得税等の計算はあくまで目安であり、正確なものではありません。ご了承ください。

ここで紹介したのは、生活に最低限必要となってくるお金ばかりです。このほかにも、スーツなどを購入するための被服費や、メイク用品などの美容費、病院にかかった場合は医療費などもかかるので、油断をするとすぐ赤字になってしまいます。

一人暮らしだからこそ、医療保険や就業不能保険の検討を

「平成28年度 生活保障に関する調査((公財)生命保険文化センター)」によれば、入院経験がある人のうち、高額療養費制度を利用した人および利用しなかった人(適用外含む)の直近の入院時の自己負担費用平均は、22万1,000円です(※)。したがって、万が一入院などをした場合には、経済的にかなり厳しい状況におかれることも考えられます。

(※)治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や衣類、日用品などを含みます。

また、同じ調査によれば、民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、県民共済・生協等で取り扱っている生命保険や個人年金保険の加入者のうち、実際に保険料を支払っている人の年間払込保険料(一時払や頭金の保険料は除く)の平均は、19万7,000円です。これを月割にすると1万6,000円。一人暮らしをする社会人の月の平均支出14万5,100円に、保険料の1万6,000円を加えると16万1,100円になります。

健康なときにはなかなか考えにくいのですが、急な病気やケガなどで入院して急に平均22万円以上の経済的負担を抱えるよりは、あまり余裕がなくても若いうちから、入院費や働けない間の収入の一部を支えてくれる「医療保険」や「就業不能保険」に一定額の保険料を毎月支払うほうが、一人暮らしの家計への負担・リスクは少ないかもしれません。

日ごろから不測の事態に備えておこう

家族と離れての一人暮らしでは、アクシデントが発生したときに、ほかの人のサポートを十分に受けられるかどうかはわかりません。急な病気などで入院・手術をしなくてはならなくなった場合はもちろん、退院後の生活のことも考えておく必要があります。一人暮らしを不安がなく、実り多きものにするためにも、もしもの時に備えて日ごろからしっかり準備しておきましょう。

監修:河野 真希
(All About「一人暮らし」ガイド)
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。自らの一人暮らし体験を元に取材や研究を重ね、各種メディアで情報を発信。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。

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