健康のヒント

2018年3月5日

花粉症の原因とは!? 今すぐ始めたい花粉症対策

健康 ウォーキング

春になると目はかゆいし、鼻水も止まらない。だから、外に出たくないーー花粉症に悩み、毎年そんな思いを抱いている方も少なくないでしょう。そうはいっても、ずっと家に閉じこもっているわけにもいきません。少しでも症状を軽減するために今からしっかりと花粉症対策を行い、快適な春を過ごしましょう。

どうして花粉症が起こるの?

寒い冬が終わり、ようやくポカポカ陽気になったのに、花粉症のせいで春が楽しめない。そんな方も多いと思いますが、そもそも、なぜ春になると花粉症になるのでしょうか。

花粉症はアレルギー性の病気で、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。季節ごとに飛散する植物の花粉によって、くしゃみや鼻水といったアレルギー症状を起こし、特に春は多くの植物が花粉を飛ばすため、発症させる人がたくさんいるのです。

アレルギーとは、アレルゲン(アレルギーを起こす物質)を体から排除するために、免疫を担当する細胞が過剰な反応をしてしまうこと。花粉症の場合は、目や鼻、口から花粉(アレルゲン)が侵入すると、排除するための抗体である「IgE」が作られます。その後、「IgE抗体」は目や鼻の粘膜にある肥満細胞につき、再び花粉が侵入すると肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が分泌されます。その結果、花粉を体外に放出するために、涙が出たり、鼻水やくしゃみが出たり、これ以上侵入させないように鼻づまりが起こったりするのです。

花粉が原因で起こる主なアレルギー症状は、大きく目と鼻の2つの症状に分けられます。

<目の症状>
・目のかゆみ
・結膜・目の充血
・目脂(めやに)
・涙・涙目
・目の異物感や痛み
・まぶたの腫れ
・目が見えにくくなる

<鼻の症状>
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり

これらの症状の程度によって、花粉症の重症度を判断することができます。「的確な花粉症の治療のために」(厚生労働省)では、以下のように症状の程度(1日のくしゃみ発作回数、鼻をかむ回数、鼻閉の状態)と病型(くしゃみ・鼻漏型、鼻閉型、充全型)によって、「軽症」、「中等症」、「重症」、「最重症」の4段階に分類しています。

■軽症
□ くしゃみ 1~5回/日
□ 鼻汁   1~5回/日
□ 口呼吸は全くないが鼻づまりはある
□ 日常生活にはあまり支障はない

■中等症
□ くしゃみ 6~10回/日
□ 鼻汁   6~10回/日
どちらかを満たすか、下記の症状
□ 鼻閉が強く、口呼吸が1日のうちときどきあり

■重症
□ くしゃみ 11~20回/日
□ 鼻汁   11~20回/日
どちらかを満たすか、下記の症状
□ 鼻閉が非常に強く、口呼吸が1日のうちかなりの時間あり
□ 日常生活は、手につかないほど苦しい

■最重症
□ くしゃみ 21回以上/日
□ 鼻汁   21回以上/日
どちらかを満たすか、下記の症状
□ 鼻閉が1日中完全にしまっている
□ 日常生活は、全くできない

治療は、この重症度によって内容が異なります。軽症は、基本的に薬物療法が中心で、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などを使用します。中等症の場合は、それに加えてスギ花粉を使った免疫療法が行われることもあります。重症、最重症は、薬物療法のほかに手術療法を行うケースもあり、鼻粘膜の縮小を目的にした手術や鼻腔での空気の通りを改善する手術、鼻水の分泌を抑えるための手術などが行われます。

このように花粉症の治療は症状の程度によって異なります。ただ、花粉症はれっきとした「病気」ですので、自己判断せず、しっかりと医師に相談することが大切です。

4人に1人は花粉症!こんな人は要注意!

くしゃみや鼻水といったアレルギー症状の原因となる花粉には、どのようなものがあるのでしょうか。一般的によく知られているスギやヒノキ以外にも、さまざまな種類の花粉が空気中を飛び、花粉症の原因になっています。地域によって飛散時期が異なりますが、代表的なものを紹介しましょう。

夏に飛散する主な花粉

秋に飛散する主な花粉

このように1年中飛んでいる花粉ですが、果たして花粉症になる人とならない人の違いはどこにあるのでしょうか。まず、花粉症はアレルギー性の病気ですので、遺伝的にアレルギー体質かどうかが大きく影響します。次に食生活を含めた生活習慣の乱れも花粉症を引き起こす原因になると言われています。例えば、添加物の多い食品はアレルギーへの影響が強いとされ、睡眠不足や不規則な生活を送っていると自律神経が乱れ、免疫機能の低下によってアレルギーを引き起こしやすくなります。また、ストレスも自律神経を乱れさせることから、花粉症を引き起こす原因になりうると考えられています。

アレルギー体質で、生活習慣が乱れ、多くのストレスを抱えている。そのいずれかに当てはまっていても、まだ花粉症になったことがない方もいるでしょう。ただ、そんな方も油断はできません。花粉症の患者数は年々増え、今まで大丈夫だったのに、ある日突然花粉症を発症する人もいます。

花粉症の症状を引き起こす「IgE抗体」は、花粉が体内に侵入するたびに作られます。つまり、毎年多くの花粉を吸うたびに体内に「IgE抗体」が上昇していき、それが一定数まで増えると、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状が発症するとされています。個人によって症状が出る一定数が異なるため、どれくらいの花粉を吸ったら花粉症になるとは言い切れませんが、体内に蓄積された抗体が多ければ多いほど、花粉症になる可能性が高まるとは言えるでしょう。

2008年に全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象にして行われた「アレルギー性鼻炎の全国疫学調査」によると、4人に1人はスギによる花粉症を患っており、その10年前に行われた同様の調査に比べ、約10%も有病率が増加したという結果があります。

このように、年々花粉症の患者が増加しているのも、花粉症が発症するメカニズムが関係しています。戦後、大量に植林されたスギが開花適齢期を迎え、昔に比べてスギの花粉飛散量が増加しました。すると、当然、花粉を多く吸い込むようになり、体内に多くの「IgE抗体」を蓄積させている人が増えたのです。

さらには、排気ガスなどで汚染された大気中の微粒子が「IgE抗体」を作りやすくさせ、食生活の変化、不規則な生活やストレスの多い生活を送る人の増加、ダニやカビが繁殖しやすい通気性の少ない住宅やオフィスなども、花粉症が発症しやすくなった原因と考えられています。

すぐにできる花粉症対策で、つらい季節にさようなら!

もし、花粉症を発症してしまったら、誰もができるだけ症状を和らげたいと思うはず。そのためには、しっかりと対策をとることが必要です。

■初期療法を始めておく
例えば、症状が出る前、または症状が出てすぐに薬による初期療法を始めておくと、症状の発症を遅らせたり、症状を緩和させたりすることができます。さらに、初期療法は早期に症状を改善させる効果もあり、結果として全体の薬の量を減らすことにも繋がります。

■花粉を体内に入れないようにする
そのほかの対策として、絶対にすべきなのが花粉を体内に入れないようにすること。そのためには外出する際に身につけるものに気を配ることが大切です。花粉対策用のメガネとマスクを活用すれば、メガネは約1/3、マスクは約1/3〜1/6程度に体内に入る花粉を減らせると言われています。また、花粉がつきやすい素材のコートや洋服を避けたり、帰宅時に玄関前で服についた花粉を払い落としたり、帰宅後の手洗いやうがいも症状を和らげる効果があるとされています。

■花粉症対策として注目を集めているヨーグルト
ヨーグルトに含まれている乳酸菌には「IgE抗体」の生産を抑制させる働きがあり、ビフィズス菌は、腸内細菌や腸の壁の内側にある免疫細胞に働きかけて崩れた免疫バランスの改善を促すため、アレルギー症状を緩和する効果があると言われています。さらに、乳酸菌やビフィズス菌などで善玉菌が優勢な腸内フローラを保つことで免疫のバランスが整い、アレルギー症状が改善することも期待できます。

■ストレスをためない工夫も
花粉症が発症する原因であるストレスをためない工夫も、有効な花粉症対策の一つと言えるでしょう。そこでオススメしたいのが家の中でストレッチや簡単な運動を行う「おうちエクササイズ」です。特にゆるめの呼吸を意識してエクササイズを行えば、自律神経が整えられてアレルギー症状が緩和されるのに加え、鼻の粘膜も安定し、鼻づまりが改善されやすくなります。さらに自律神経が整うと、質のいい睡眠が得られやすくなり、ストレスもたまりにくくなるでしょう。

花粉が飛び散るシーズンは、なかなか外で運動をすることが難しいですが、メガネやマスクなどの花粉症対策をして、晴れた日にウォーキングするのも実は症状を和らげる効果が期待できます。その理由は、日光に当たることで、免疫力を高めてアレルギーの予防機能があると言われているビタミンDが生成されるため。しかも、外を歩くことでストレス解消にも繋がります。

花粉症を発症してしまったら、まずは医師や薬剤師に相談して、適切な治療を行うことが大切ですが、それに加えて今回紹介したようなセルフケアも取り入れ、つらい花粉症の季節を快適に過ごしましょう。

医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。

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